J-STORIES ー 台湾と日本からイノベーティブなスタートアップ企業約70社が集結し、政界、学会、産業界、メディアなど様々な業種の1,000人を超える参加者と交流する最大規模の日台スタートアップイベント「2024 日本・台湾イノベーションサミット」が9月17日、東京都のスタートアップ交流拠点「東京イノベーションベース(TiB)」で開幕した。今年のサミットは前回よりもスケールアップし、AI、バイオメディカル、サイバーセキュリティ、デジタルサービス、フィンテック、防衛・航空宇宙など多様なトピックが盛り込まれた他、半導体サプライチェーンなど、日本が特に重視する産業イノベーションにも焦点が当てられた。
また今年は、初めて日本のスタートアップ企業も登壇企業として招待され、台湾企業に並んでプレゼンテーションを行う他、金融機関、VC、商社など日本側の参加者が多いのも特徴で、日本・台湾のネットワークを強化し、国際的なエコシステムが構築されることが期待されている。
初日冒頭には、台湾国家発展委員会の委員長(大臣相当)であり、今回のサミットの台湾側の団長でもある劉鏡清(リュウ・キョウセイ)委員長が登壇した。
劉委員長は「私たちはイノベーションを海外に展開していく『橋梁計画』を実施している。これまで台湾国内で革新を進めてきたが、今後は国際的な連携を目指し、日本が最初の連携先となる」と発言し、台湾の連携における日本の重要性を強調した。
これに続き、東京都の小池百合子知事によるビデオメッセージが流され、「台湾と日本は強固な協力関係を築いている。東京と台湾が手を携えて大きなイノベーションを巻き起こしていきましょう」とアピールした。
サミットでは、他に国家発展委員会(NDC)ジャン・ファングアン副大臣による台湾のイノベーションエコシステムの解説や、タイワニアキャピタルのデービッド・ウェンCEOなど台湾金融・投資の重鎮による日本・台湾による投資の未来トレンドを予測するパネルディスカッションなども行われた。
また、今回のイベントに合わせて来日した社の台湾スタートアップ企業が登壇すると、全ての起業家とイノベーターに捧げる」テーマに今回のイベントに合わせて制作された楽曲「We are One」が世界に先駆けて公開された。
劉NDC委員長日本記者クラブでの記者会見
午後には、日本記者クラブ(千代田区)で劉鏡清委員長の記者会見が行われました。
会見では、台湾が海外で設立する最初のイノベーションベース(東京オフィス)を18日に浜松町で正式にオープンすることを表明し、「日本と台湾の企業、スタートアップ、投資機関に対し、会社登記、投資紹介やビジネス協力、IPO支援などを行って、日台の人材交流も強化して市場を一緒に拡大したい」と語った。
2024年の台湾新政権発足・委員就任後初めての訪日となることもあり、メディアの関心は高く、国内外から集まったジャーナリストの数は100名(オンライン参加含む)を超えた。
2日目(18日)の見どころ
2日目となる18日には、注目の2つの重要テーマを取り扱う基調講演が行われる。11:20-11:45からは、QIC(クワンタムインターナショナル)創業者兼CEOの李鴻基(リ・ホンジ、アレックス・リー)氏が「台湾の半導体サプライチェーンの市場価値が2033年までに10倍に成長する理由」として、台湾における半導体サプライチェーンの成長可能性について解説する。
これに続く12:05-12:30には、東大IPCで投資担当パートナーを務める古川圭祐さんが「東大VCのイノベーションと起業育成システム」と題して、日本国内における政府と大学の協力によるイノベーションと起業の促進について講演が予定されている。
その他、日本・台湾のスタートアップ、イノベーション企業によるプレゼンテーション、著名なゲストによるスピーチなど、2日目も見逃せない内容となっている。
また18日には、スタートアップ台湾の東京オフィス開設式(招待制)や、投資家を招いたガラディナーなどのイベントも予定されている。
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イベント概要:
名称:2024 日本・台湾イノベーションサミット
日時:2024年9月17日(火)〜18日(水)10時 ~17時
会場:Tokyo Innovation Base (TiB) 2階 (有楽町駅前、東京都千代田区丸の内3-8-3)
形式:オンサイトの会場参加
言語:中国語と日本語(※日中同時通訳あり)
主催:Startup lsland TAIWAN
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