J-STORIES ー 洗剤を使わずアルカリ電解水で洗うコインランドリーを運営するwash-plus(千葉県浦安市、2013年創業)が大手ホテルの星野リゾート(長野県北佐久郡)と組み、アレルギー体質などに配慮した「環境にやさしいランドリー」を同リゾートの国内施設に順次、導入する。
アルカリイオン電解水を使うwash-plusのコインランドリー「wash+」は、すすぎが1回減るので従来のコインランドリーに比べて水量を約30%カットでき、洗濯時間や電気代も少なくて済む。洗剤が残らないため、敏感肌やアレルギー体質も安心して衣類を洗えるという。
同社はまた、スマホのアプリとコインランドリー機器をIoT(モノのインターネット)で接続、仕上がり時間の連絡や利用ポイントの付与などの顧客サービスを行う「スマートランドリー」システムの展開にも着手した。
星野リゾートでは観光を通じて地域の自然環境や歴史の保全をすすめる「エコツーリズム」を重視しており、こうしたwash-plusのサービスをまず、日本初の「エコツーリズムリゾート」をめざす「西表島ホテル」へ本格導入する。今年4月から「OMO7(おもせぶん)大阪」などでも順次、提供を始める予定だ。
導入に当たっては、ホテル内での利用条件を考慮して洗濯機と乾燥機を改良。さらに、利用客がその場に行かないとランドリーの空き状況や動作完了を確認できないことなども踏まえ、IoT技術やキャッシュレスを活用した利便性の高いサービスを提供したい、としている。
一方、wash-plusでは今年4月から直営店20店舗で、「スマートランドリー」アプリから取得した利用客の行動データをもとに、顧客が比較的少ない晴れた日は利用料金を割安にするなど、利用客を時間や天候で分散させるシステムを始める。
同社代表取締役の高梨健太郎さんは海外展開にも積極的だ。同氏はJ-Storiesの取材に対し、すでに米国でアルカリ電解水の特許を取得していることを踏まえ、コロナで一時商談が中断したハワイでまた事業を進めていきたいとの意向を示した。
記事:高畑依実 編集:北松克朗
トップ写真:picturepartners/Envato
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