JStories ー 東京都は16日、アジア最大級のグローバル・イノベーションカンファレンス「SusHi Tech Tokyo 2026」を4月27日から29日まで東京ビッグサイトで開催すると発表した。今回で4回目の開催となる。
2023年の初開催以降、同イベントは規模と国際性を拡大してきた。2026年はこれまでで最大規模の開催が見込まれ、世界各地のイノベーターが東京に集まり、未来の都市づくりに向けた技術やアイデアを発信・共有する国際的なプラットフォームとなることを目指す。
同日開催された「Gathering Day」で取材に応じた宮坂学副知事は、イベントの波及効果について「SusHi Techの開始以降、起業に挑戦する人の数が大きく増加している」と指摘。「東京都の調達の在り方も変わり、スタートアップから製品やサービスを調達することが一般的になった」と述べた。その上で、「今後はスケールアップを目指すスタートアップや中堅企業への集中的な支援が重要になる」との認識を示した。
会期中は、基調セッションや展示、ピッチコンテストに加え、都内各所でのパートナーイベントも予定されている。主催者によると、来場者は会場内外で東京および日本の魅力や強みを体感できるという。
4つの重点分野 ― AI、ロボティクス、レジリエンス、エンターテインメント
2026年のプログラムは、「AI」「ロボティクス」「レジリエンス」「エンターテインメント」の4分野を柱とする。
AI分野では、国内外の企業経営者や研究者が、人とAIが協働する社会のあり方や、AIの社会実装について議論する。日本の大学・研究機関発のAIスタートアップによる展示やAI特化型のピッチコンテストのほか、国際AI映画祭の受賞作品を紹介するセッションも実施される予定だ。
ロボティクス分野では、AIの進展を背景に進化する「フィジカルAI」の社会実装を紹介。多様な業務を担うロボットのデモンストレーションを通じ、利便性向上や生産性向上につながる技術を示す。
レジリエンス分野では、地震や豪雨、洪水などの自然災害からの迅速な復旧を支える都市向け技術を展示する。河川氾濫対策として整備された地下調節池など、東京の都市機能を支えるインフラを紹介する視察プログラムも予定されている。
エンターテインメント分野では、アニメやマンガ、音楽、スポーツといった分野における技術革新を取り上げる。創作プロセスや観客体験の変化を紹介するほか、再整備が進む都心の高架道路「KK線」でのウォーキングイベントも実施される。
東京の競争優位性
宮坂副知事は、東京の強みについて次のように強調した。
「なぜ東京なのか。アジアの中では比較的整った金融市場があるという点と、もう一つは大きな会社が東京に集積しているという点です。Fortune500の中で、世界で2番目に本社が集積している都市が東京です。世界を代表する大企業がこの街にいるので、ここに来れば、スタートアップはオープンイノベーションのチャンスをワンストップで得やすいと思います」
さらに、国内市場規模と研究基盤の強さも東京の特色だと述べた。
「人口は1億人以上で、GDPも豊かな国内市場を有しており、マーケットサイズが大きいです。また、東京は世界でも有数の大学や研究機関が集積しており、アカデミックなリソースにアクセスしやすいです。こうした点が東京のエコシステムの特徴であり、さらに磨きをかけていきたいと考えています」
世界のイノベーターが集結
2026年は、世界各国から700社を超えるスタートアップが出展予定で、前回の607社から増加する見込みだ。
グローバル・ピッチコンテスト「SusHi Tech Challenge 2026」には、60カ国・地域から820社が応募。その中から20社が選ばれ、セミファイナルおよびファイナルに進出する。前回は46カ国・地域から657社の応募があった。
また、成長段階にある企業を支援する新たな取り組み「SusHi Tech Global Startups」も始動する。
大学発スタートアップについては、全国160以上の大学・研究機関等が参画するNINEJPと連携し、AIテーマのピッチコンテストを実施する。中小企業庁や東京商工会議所との連携により、優れた技術を持つ中小企業や「アトツギ甲子園」ファイナリストも出展する。
20以上の国・地域・都市がパビリオンを設置し、40以上の自治体が参加する「オールジャパン」の体制で、日本のスタートアップ・エコシステムを世界に発信する。
若者参画とPublic Day
学生主導プロジェクト「ITAMAE」では、学生がセッションやピッチを自主的に企画・運営する。学生ボランティアは受付や案内業務を担い、海外スタートアップの展示や商談を支援するインターンシップにも参加する。
最終日は「パブリックデイ」として一般公開され、若者が最先端技術を体験できるインタラクティブ展示やワークショップが実施される。
チケット情報
チケットは現在販売中である。料金は一般20,000円、学生2,000円、VIP100,000円。一般チケットは2月28日まで、通常価格の50%オフとなる早期割引価格で購入可能である。
SusHi Tech Tokyo 2026は、高度な技術と多様なプレイヤーの連携を通じ、都市課題の解決と持続可能な都市の実現を目指すとしている。
JStoriesは、SusHi Tech Tokyo を2023年の初開催以来、取材を行っています。昨年度(2025年)は、イベントの詳細を深掘りした特集記事を掲載し、重要な議論や注目のスタートアップ、イベントの影響について紹介しました。また、今年は既にSusHi Tech Tokyo 2026に向けたキックオフイベントについて報道し、次回のテーマやビジョンについての洞察を提供しています。詳細は以下の記事をご覧ください。
SusHi Tech Tokyo 2025 記事: https://jstories.media/jp/article/sushi-tech-2025
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記事:前田利継 | JStories
編集:一色崇典 | JStories
トップ写真:池田将 | JStories
この記事に関するお問い合わせは、jstories@pacificbridge.jp にお寄せください。
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本記事の英語版は、こちらからご覧になれます。








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