焼酎メーカーがサツマイモ発電

エネルギーの地産地消を推進

3月 3, 2022
By Yui Sawada
焼酎メーカーがサツマイモ発電
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J-STORIES ー 再生可能エネルギーの需要が世界的に高まる中、日本の酒造メーカーがエネルギーの地産地消を 進めようと、サツマイモを使った発電事業に乗り出した。
使用する燃料は、焼酎製造の過程で発生する焼酎粕や芋くずをメタン発酵させて取り出したバイオガス。焼酎製造工程に燃料として還元するだけでなく、電力に変換することで社有の電気自動車(EV)にも利用できるようにした。
サツマイモ発電で走るEV車               https://www.kirishima.co.jp
サツマイモ発電で走るEV車               https://www.kirishima.co.jp
焼酎製造時に生じる焼酎粕は、すべての工場で合わせて1日約850トン(最大1200トン)。芋の選別時に生じる芋くずは、1日あたり約15トンにも及ぶ。バイオガスを取り出した後に残ったものは固体と液体に分離され、固体は堆肥の原料へ、液体は浄化したのち放流され、循環される。
霧島酒造の焼酎製造               https://www.kirishima.co.jp
霧島酒造の焼酎製造               https://www.kirishima.co.jp
発電に取り組む霧島酒造(宮崎県・都城市)は、現在、バイオ電力で動いている社用車4台だけでなく、2030年度までに社用車約130台をすべて電動車に替えていく予定だ。同社の江夏拓三専務はメディアのインタビューで「サツマイモをエネルギーにして、サツマイモから焼酎を作る。そこで生まれるすべてのエネルギーを無駄にしない」と話している。
同社のサツマイモ発電によって作られる年間の発電量は、約2,400世帯分の年間の消費電力量に相当する850万kWh(キロワット・アワー)。2020年度時点で、同社はCO2排出量33%削減(2013年度比)を達成。2030年度までに工場・事務所のCO 2排出量ゼロが目標だ。
ゼロエミッション.              https://www.kirishima.co.jp
ゼロエミッション.              https://www.kirishima.co.jp
記事:澤田祐衣 編集:北松克朗 
トップ写真:Vell/Envato
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