J-STORIES ー 進行すると失明しかねない「緑内障」の危険度をスマホのゲームで簡単に知ることができるアプリが登場した。宇宙空間の隕石を撃ち落とすシューティングゲームを約5分間行い、左目と右目それぞれの視野に問題があるかどうかを判定する。
緑内障は自覚症状がないまま進行することが多く、厚生労働省の調査によると、日本人が中途失明に至る最大の原因で、40歳以上の20人に1人が発症している。自覚症状が無いため、知らないうちに進行して手遅れになることもあり、視野検査による早期発見が進行を抑える重要な手段になっている。
中澤教授らは、病院に来なくても手軽に視野をチェックできる機会を広げようと、医療機関で行う視野検査の方法を取り入れたスマホゲームの実現に取り組んできた。
視野検査では画面上に光る点が見えたらボタンを押す。METEOR BLASTERは、画面中央に向かってくる隕石を破壊しながら、至る所に現れる白い光をとらえる操作を片目ずつ行う。視野検査と同様、画面の中心に視点を集中させた状態で検査できるよう、このアプリでは隕石を打つ銃の照準を中央に据え、視野の状況を計測する。
.png)
判定結果を見て「何かおかしい」と気づいてもらい、病院で診察を受ける。そうした「気づき」を促すことが、症状に気がつかないまま失明してしまう患者を一人でも減らすことにつながるという。
現在は仙台放送のホームページに無料体験版を一般公開している。中澤教授は、E-スポーツなどを通じて同ゲームを広げ、目の健康促進や緑内障対応への関心を高めていきたい、と話している。
.jpg)
記事:高畑依実 編集:北松克朗
トップ写真:simonapilolla / Envato
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