薬に頼らない花粉症対策

妊婦や子供などの症状も緩和する「ツボ刺激バンド」とは?

4月 13, 2023
By Yoshiko Ohira
薬に頼らない花粉症対策
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J-STORIES ー 日本人の多くが発症し、国民病ともいえる広がりを見せている花粉症。最近ではレーザー治療や舌下免疫療法などの先進的な治療法も登場しているが、体に負担をかけずに症状が緩和できれば理想的だ。
そうした希望を反映し、東洋医学のツボ指圧を取り入れて花粉症の症状を和らげる装着バンドの利用が広がっている。花粉が気になる場所で肘に巻いておけば、くしゃみや鼻水などを抑える効果が期待できる。妊婦や子供、体の弱い人でも、薬の副作用や手術のリスクを気にせずに利用できる。
ツボ指圧を取り入れた装着バンドは、もともと英シーバンド社が乗り物酔い対策などとして手首につける製品を開発。これを「スッキリバンド」の商品名で2019年から日本で販売しているプレスビー(本社:川崎市、木村良三(代表取締役社長)が、昨年、花粉症対策となる独自の新製品を売り出した。
2022年2月からECサイトで販売を開始した「スッキリバンド花粉症用」。今年3月から、オンラインストアの他、全国のカインズ153店舗でも販売をスタートしている。&nbsp; &nbsp; &nbsp;プレスビー 提供<br>
2022年2月からECサイトで販売を開始した「スッキリバンド花粉症用」。今年3月から、オンラインストアの他、全国のカインズ153店舗でも販売をスタートしている。     プレスビー 提供
手首の装着バンドは「内関(ないかん)」という手首のツボを刺激し、吐き気を押さえる効果がある。ツボ押しの効果は個人差があるものの、プレスビーによると、手術後の悪心や嘔吐への対症療法として導入している国内外の医療機関も多いという。
プレスビーでは、手首用の商品の効果を踏まえ、「同じようにツボ押しで、毎年多くの人が悩まされる花粉症の症状を抑える商品ができるのではないか」(木村社長)と判断、2019年から国内での製造・販売を準備してきた。
「バンドの連結部分などにも、日本の織物技術を生かしている」と話すプレスビー社長の木村良三さん。&nbsp; &nbsp; &nbsp;プレスビー&nbsp;提供<br>
「バンドの連結部分などにも、日本の織物技術を生かしている」と話すプレスビー社長の木村良三さん。     プレスビー 提供
花粉症用は肘に装着するタイプで、バンドについているボタンが曲池(きょくち)というツボを刺激する。適度な着圧があるため、あえてツボ押しをせずとも、着けているとバンドの圧力で指圧状態を維持できる。同社によると、曲池の刺激は免疫力を高めるほか、鼻や喉などの粘膜病変や呼吸器疾患の改善も促し、鼻水やくしゃみなどの症状を緩和できるという。
花粉症の治療には薬の服用が必要になることが多く、重症の場合は手術などを余儀なくされるケースもある。装着バンドであれば「これまで副作用が心配で薬を飲めなかった人や、花粉症の手術までは踏み切れなかった人、妊婦、子どもも気軽に利用できる」と木村社長は説明する。
同社はこれまでにも、視力に合わせてレンズの度数を変えられる度数調整型メガネなどを商品化し、発展途上国や被災地への配布を行っている。木村社長は「今後も生活の中で生じる困りごとに、新しやおもしろさを加えた商品開発に取り組んできたい」と話している。
記事:大平誉子 編集:北松克朗
トップ写真: プレスビー提供
この記事に関するお問い合わせは、jstories@pacificbridge.jp にお寄せください。

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