異色のコラボが生んだ「鼓動する畳」

衰退する畳産地が復活めざして音響専門会社と協力

2022.12.22
by Yoshiko ohira
異色のコラボが生んだ「鼓動する畳」
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J-STORIES ー 日本人の生活様式の変化など背景に、衰退の一途をたどっている畳産業。その窮状を打開しようと、畳産地が振動するスピーカーを埋め込んだ奇抜な畳を開発、新しいリラクゼーション市場の開拓をめざしている。
「鼓動する畳」と名付けられた新開発の畳には、音の振動を伝える6個のスピーカーが内蔵されており、畳の上に寝ると、耳からではなく畳と接触している全身から音の振動を感じ取ることができる。畳の香り効果とも相まって、リラックス効果はさらに増すという。
畳産業・音響企業という異色のコラボで実現した「鼓動する畳」。&nbsp; &nbsp; &nbsp; 八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 提供<br>
畳産業・音響企業という異色のコラボで実現した「鼓動する畳」。      八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 提供
この事業を進めているのは、畳表の生産量日本一の熊本県八代市の業界団体、「八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会」(重松秀樹会長)。
日本国内では畳表の原料となるイ草の生産農家や生産量も大きく減少しており、作付け面積、生産農家戸数ともに全盛期(1989年)の1/15(2022年)に落ち込んでいる。同団体では、業界の再生には畳の新しい可能性を広げることが重要と考え、他業界とコラボするオープンイノベーション型プロジェクトに乗り出した。
その第1弾として2022年4月、日本音響研究所(東京都渋谷区)の監修のもと、開発したのが「鼓動する畳『TTM-V20」だ。同研究所が、人が心地よい音として癒しを感じることができる20Hz(可聴領域の下限)の音楽を制作した。
「目的に合わせて音源を作り替えることできるので、迫力ある音楽を楽しんだり、映像作品を鑑賞したりと、さまざまに活用の幅が広がる」と同協議会の下﨑純資さんは説明する。
VRゴーグルなどと合わせて使用することで、より立体的な映像と音楽を全身で感じることができる。   八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 提供<br>
VRゴーグルなどと合わせて使用することで、より立体的な映像と音楽を全身で感じることができる。  八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 提供
「今はイベントなどを通して、多世代の人にプロダクトを知ってもらうしかけ作りの段階。ここからニーズを拾い、温泉・温浴施設や企業のリラクゼーションルームなど福利厚生への活用も広めていきたい」と下﨑さん。
これまで愛知県での足湯と組み合わせた体験イベントや横浜での光と音を楽しむ催しなどに出展している。来年はショッピングモールや銭湯でのPRもなども行う予定で、半畳タイプやベンチタイプのレンタル等も検討していくという。
昨年5月に開催された愛知県でのイベントでは、足湯と「鼓動する畳」を組み合わせたリラックス体験を提供した。&nbsp; &nbsp; &nbsp; 八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 提供<br>
昨年5月に開催された愛知県でのイベントでは、足湯と「鼓動する畳」を組み合わせたリラックス体験を提供した。      八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 提供
記事:大平誉子 編集:北松克朗
トップ写真:naokawa/Envato
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