J-STORIESでは、年末の特別企画として、東京(東京圏)の今の姿を、多様なフォトグラファーの目で活写したフォトストーリーをお届けします。日本に以前からあるものや、2024年12月の今にしか存在しないものまで、どこか日本らしいユニークさや、イノベーティブなアイデアが感じられるものを、様々なバックグラウンドを持つJ-STORIESスタッフが街中を歩きながら見つけて撮影しました。こうした日常の姿の中にこそ、世界の問題解決につながる日本発のイノベーションのアイデアが生まれているのかもしれません。
予防手段
神谷町のレストランメニューの前に置かれたアルコール除菌剤。このような衛生対策は新型コロナウィルス蔓延以降の優先事項になっている。. 義務ではないとはいえ、手指消毒剤を提供する企業はまだ多い。
麻布台ヒルズの近くにある神社。このような神社は東京のあちこちにあり、都会の真ん中にぽつんとあるのどかな場所だ。しかし、鳥居をくぐると、東京の高層ビルを垣間見ることができる。
自動販売機が立ち並ぶ近くにある路上禁煙の看板。喫煙者が一息ついて飲み物を飲む典型的な場所だ。
食品サンプル。店の外のディスプレーにレプリカの食品メニューが並ぶ。フライパンから皿に盛られている寸前を捉えたカツ丼のサンプルは、特に活き活きとしている。
ウコンの自動販売機。お酒を飲む前や飲んだ後に飲むと、二日酔いに効くという日本では有名なサプリメントドリンク。この自販機は多くの居酒屋の近くに設置されているので便利だ。写真を撮影したのは12月下旬の忘年会シーズン。翌日も忘年会があるかもしれないので、リカバリーの準備が必要だ。銘柄の名前が「サケキング(酒キング)」となっているのは、ウコンを買い足すために飲み続けさせるためかもしれない!
自動ビールサーバー。これはポジティブな技術なのか、それとも昨今の人手不足の表れなのか。いずれにせよ、適度な泡で完璧にビールを注いでくれる!
横浜イルミネーション
私が題材に選んだのは、2024年12月に横浜で行われたイルミネーションイベント「ヨルノヨ」。その雰囲気と多彩な光のショーに深い感銘を受けたからです。
音楽と効果音が見事に調和し、色、模様、形がシームレスに交互に現れる魅惑的な「振り付け」は、観客に非日常的な体験をもたらしていました。
特に、家族連れや子供たちが光の効果を楽しみながら、一緒に充実した時間を過ごすことができるインタラクティブな点を高く評価したいと思います。
イベントのハイライトは、みなとみらい客船ターミナルのプラットフォーム全体を優雅に「泳ぐ」シロナガスクジラで、 全体的な体験に幻想的なタッチを加えていました。
色とりどりのホログラムが映し出されるさまざまなエリアを、人々は自由に動き回ることができます。これは、音楽と映像によるメインショーが始まる前の期待に満ちた瞬間をとらえたものです。
等身大のシロナガスクジラがプラットフォームの周囲を泳ぐ様子。印象的なアニメーションの上を子供たちが自由に交流する様子はとても美しかったです。
この写真は、ライトショーが行われたエリアの広大さをとらえています。 舞台の建築的なデザインと色の分割された配置が相まって、全体的なイメージを夢のように感じさせています。
ショーの美しさをさらに引き立てているのが、横浜の臨海部、みなとみらいの見事なイルミネーションに彩られたビル群です。
山下公園の光のショーも印象的で、宇宙船を彷彿とさせる不思議な形、交互に変わる色、幾何学的な形が音楽とシンクロし、魅力的でインタラクティブな雰囲気を作り出していました。
ガシャポン
ガシャポン、ガシャガシャ、ガチャと様々な愛称がある小型自動販売機。正式名称はカプセルトイで今では日本特有の玩具自販機。1965年アメリカで生まれたカプセルトイが日本に上陸し、それ以降、毎月約40~60種類、年間600種類以上の新商品を発売して老若男女問わず多くの方々に楽しまれている。
小さい頃から遊んでいたガチャですが、今日にあるものは思った以上にバラエティー豊富で驚きました。日本の独特な玩具として紹介します。
日本発祥の食品サンプル
日本発祥の食品サンプル。食料が無駄にならずに、料理を紹介できる日本ならではのサステイナビリティー。本物よりもの「ホンモノ」らしいものを作り上げる職人技として日本ならではの繊細さを醸し出している。
本当に美味しそうに見えるクレープのディスプレイに魅了され、思わず写真に納めました。
駅でリモート仕事
2019年以降、駅などに設営されているリモート型コーワーキングスペース。信濃町にある、完全個室型のブースは事前予約制で使用ができる。ちょっとした時間でも仕事が出来るようにと、働き方改革のコンセプトを含めて全国展開された。現在は駅の中だけでなく羽田空港など、至る所に展開されている。
ちょっとした時間でも有意義に使えるようにというコンセプトが日本らしいと思い撮りました。
ラーメンの食券
ラーメンの食券を買う日本人女性たち。神谷町のビジネス街にあるラーメン屋で、お昼時は大行列になる。日本では席に着く前に自分の食べ物を買って、席が開くのを待つシステムが導入されているので回転が早い。最小人数でスタッフを回すお店や繁盛店では導入されていることが多く、このシステムにより店員はオーダーを取る、お金を回収するといったタスクが無くなり料理に集中することができる。
有名歌手、LUNASEA真矢さんのプロデュース店で常に行列を作る、天雷軒神谷町本店。ワンコインから食べれる美味しいラーメン屋です。
提灯
日本では正月三が日に神社に初詣をする風習があります。東京都 府中市にある大國魂神社は大國魂大神をお祀りした古く(言い伝えによれば西暦111年)から存在する神社で、年始には参拝者のために提灯が飾られ、道脇には多くの露天が並びます。年末に忙しなく境内を準備していた神社関係者に目を惹かれ写真に納めました
過去と現在が調和
多くの場合、新しい建造物や都市開発のために建物は取り壊されなければならない。しかし、東京には、近代化の中に佇む神社のような古い場所が残っている。都市の発展にもかかわらず、これらの史跡は都市景観の重要な一部であり続けている。その一例が、東京の中心部にある虎ノ門 金刀比羅宮だ。そびえ立つビルに挟まれているように見えるが、実はこの木造の神社は、周囲のコンクリート建造物よりもずっと以前からそこに建っていた。
日本の工事現場
画像は工事現場の様子。左側には騒音と振動のレベルがデシベル(dB)で表示され、右側のディスプレイには騒音に対する謝罪が書かれている。他人の迷惑や負担にならないことを重視する日本の「めいわく」という考え方がよく表れていると思う。
歩行者を守るロボット
前方に工事現場があることを警告し、歩行者を誘導する道路標識は、ロボットのようなヘルメットに搭載されたLEDスクリーンで視覚的に警告するだけでなく、音声でも警告する。
記事:J-STORIES
トップ動画 : J-STORIES (Giulia Righi)
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